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最終更新: 2026-07-20

運動性失語(Broca失語)

説明

Broca失語は、非流暢な発話を特徴とする失語症の一型である。発話は努力性で、文法的な誤りを伴い(失文法)、テレグラフ調になる。単語レベルの理解は比較的保たれるが、複雑な文章の理解は障害される。復唱や呼称も障害されるが、語頭音ヒントが有効な場合がある [1]。

病巣

  • 下前頭回弁蓋部(Broca野) [2]
  • 下前頭回三角部
  • 島皮質

検査

  1. WAB失語症検査

    • 自発話の評価(非流暢性、文法的誤りの評価)
    • 聴覚的理解の評価
    • 復唱能力の評価
    • 呼称能力の評価
  2. SLTA(標準失語症検査)

    • 発話の流暢性評価
    • 文法能力の評価
    • 言語理解力の評価

鑑別診断

  1. 発語失行

    • 構音の歪みが主体
    • 言語理解は保たれる
  2. 超皮質性運動失語

    • 復唱は保たれる
    • その他の症状はBroca失語に類似

治療アプローチ

  1. 言語療法

    • 発話訓練
    • 文法訓練
    • 構音訓練
  2. コミュニケーション支援

    • 代替的コミュニケーション手段の導入
    • 家族指導

予後

  • 発症後の経過とともに改善が期待できる
  • 特に発話の流暢性に関して改善がみられやすい
  • 文法的な誤りは残存しやすい

文献

  1. Geschwind, N. (1970). The organization of language and the brain. Science, 170(3961), 940-944.
  2. 大槻美佳. (2014). 失語症の神経基盤. 高次脳機能研究, 34(2), 156-166.