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最終更新: 2026-07-20
純粋失読
説明
読字のみが選択的に障害される症候。書字や言語理解は保たれているが、文字の視覚的認知に障害があり、文字を読むことができない。文字の形態認知は保たれているため、なぞり読みが有効なことがある。
日本語では、漢字が優位に障害されるか仮名が障害されるかで責任病巣が異なる。
下の「漢字と仮名の乖離」を参照。
漢字と仮名の乖離
桜井の総説による病巣対応は次のとおりである [1]。
- 漢字優位の純粋失読 — 紡錘状回中部(Brodmann 37野)の病変
- 仮名の純粋失読 — 後部紡錘状回/下後頭回(Brodmann 18/19野)の病変
つまり、同じ純粋失読でも、漢字が読めないのか仮名が読めないのかで、
示唆される病巣は前後に分かれる。
また、角回病変に伴って生じる仮名の失読は、中後頭回の損傷によるものとされ、
角回そのものの病変によるものではないとされている [1]。
漢字と仮名を分けて音読させないと、この区別は臨床的に見えてこない。
病巣
- 紡錘状回中部(BA37)— 漢字優位の純粋失読
- 後部紡錘状回・下後頭回(BA18/19)— 仮名の純粋失読
- 中後頭回(角回病変に伴う仮名の失読)
- 舌状回
- 後頭葉
検査
WAB失語症検査
- 読解課題
- 文字認知課題
- 言語理解課題
SLTA(標準失語症検査)
- 読字検査
- 漢字・仮名の処理検査
読字検査
- 単語の読解
- 文章の読解
- なぞり読み評価
漢字と仮名を分けた評価
- 漢字単語・仮名単語の音読
- 書字が保たれていることの確認(失読失書との鑑別)
文献
- Sakurai Y. Kanji (Morphogram) and Kana (Phonogram) Problem in Japanese Alexia and Agraphia.
Front Neurol Neurosci 2019;44:53-63.(総説・歴史的論文。PMID 31220841 /
DOI)